体験談
関西地区 I.M.
令和6年2月9日(金)
『神仏から思わされる』
令和6年2月、勤務中にK社ポンプ設計部のNさんから電話がありました。32年前に市原市の若宮中継ポンプ場のために私が関わったスクリューポンプが更新されることになり、残された資料には「I氏に確認のこと」とあり、羽根の角度が重要であると伝えました。
このポンプは、平成4年、軸の破損対策として設計担当者と共に開発したものです。全長16mにもなるスクリューの軸が撓むことを防ぐため、ポンプ本体を2分割し中間に軸受けを設ける構造としました。実験では水が羽根の切れ目から落ちてしまい、水が上がらない問題に直面。他社の構造は特許で使えず、何度も失敗が続きました。設計担当者から一旦中止の提案があった際、やって見たい事があるので自由に改造する許可を得ました。実は、水が落ちている現象を見ている時に「水が上がっていく光景とポンプの構造」が頭に浮かびました。羽根の間にその構造を加えたところ、見事に水が上がるようになりました。これが特許取得·製品化され、市原市に納入されました。
『神仏は先を見通される』
令和7年1月、品質部長が訪問され、若宮中継ポンプ場のポンプ4台の内1台の調子が不調で停止しており、修理依頼があるとの話でした。開発時の経緯と、トラブルの対応策を話し合いました。
33年前、神仏に「思わされた」発想が、現地で役立っていると知り、感謝の念が込み上げました。
当時1台だけ稼働していたポンプは今では4台に増え、地域にとって必要不可欠な設備となりました。神仏は将来の地域の変化を見通して、私に水が上がる構造を思わされたのだと感じました。「思わされる」ことには深い神仏のご意趣があることを改めてさとりました。